こんにちは、Mikaです。
今日は、スペイン移住でいちばん最初に手続きした滞在許可証について。
移住したとき、わたしはまだ結婚していませんでした。夫と入籍する前にスペイン移住したからです。
結婚したら「配偶者ビザ」で滞在許可が得られます。国際結婚されている方の多くが持っている許可証ですね。
でも、結婚と同等の権利をもちながらも、結婚する前から合法的に滞在許可証を得ることは可能です。
それが、パレハ デ エチョ(Pareja de echo)です。
目次
結婚と同等の権利
パレハ デ エチョは、結婚と同等の権利を持ちます。
夫は「オフィシャルカップル」と英訳してくれましたが、日本語だと「事実婚ビザ」が近いのではないかと思っています。
入籍はしていないけれど、「公的に」2人はカップルだと正式に認められている状態です。
2011年3月に、わたしはスペイン入りしました。3ヶ月の観光ビザです。
その後、弁護士さんを通してパレハ デ エチョの手続きに入りました。
滞在許可証=NIE(ニエ)というIDカード取得の手続きです。
スペインは州によって自治ルールが違う
わたしが移住したのは、南スペイン・カディス県の田舎町。
弁護士さんを探すのもはじめてだし、滞在許可の手続きなんてのもはじめてだし、とにかく時間がかかりました。
3月に移住して、翌4月から弁護士さん探しをして、アポイントが得られたのは5月に入ってから。状況を伝え、正式なルートで手続きをはじめました。
なんですが、、
手続き中の7月、南スペイン・カディス県から北西部・カスティーリャレオン州へ引っ越すことに。
新天地レオンで再び弁護士さん探しからのスタートです。
ようやく見つけた弁護士さんに状況を説明し、カディスではじめた手続き(ステイタス)を継続してもらえるように伝えると、カディスとレオンでは申請工程が違っていることが判明しました。
交際の事実が必要
申請時の必要書類の1つに、「交際の事実がわかるもの」が挙げられている場合があります。
たとえばこんなもの…
- パートナーと映っている日付入りの写真
- 一緒に住みはじめた時期のわかる不動産契約書
- お互いに送りあった手紙やメール
など、
ここでの証明は「2人が」「いつから関係を続けているか」の2点が重要になります。
偽装カップルの申請を避けるため、違法滞在を避けるために、「交際の事実」を提示するわけです。
NIE=IDカード取得までに10ヶ月
レオンの弁護士さんのおかげで、その後の申請手続きはとてもスムーズにいきました。
それぞれの工程で1~2ヶ月待たされたり、ときには4ヶ月ちかく待たされたりして、実際にはその期間中「滞在許可証なし」でひやひやしっぱなしでしたが、今ではそれもいい思い出です。
結局、IDカードを手にするまでトータル10ヶ月かかりました。
- 2011年4月 弁護士さん探し
- 2011年5月 弁護士さんに相談
- 2011年5月 カディスで手続きスタート
- 2011年8月 レオンへ引っ越し
- 2011年9月 レオンで手続き再開
- 2012年1月 NIE取得
こんな流れです。
戸籍謄本(アポスティーユ付き)は必須
NIE申請には戸籍謄本が必須でした。
といっても、日本の市区役所で手に入るただの戸籍謄本だけじゃ足りません。
入手した戸籍謄本に「アポスティーユスタンプ」をつけてもらうため、東京・霞が関にある外務省へ出向く必要があります。
なぜなら、戸籍謄本は日本国内だけに通用する書類。海外の公的機関へ提出する際は外務省からのお墨付き「アポスティーユスタンプ」が必要になるからです。
「この書類は正しく日本の公的機関から発行されました。にせものじゃありません。」ってことですね。
日本まで取りに行けない!という方は、アポスティーユ付き戸籍謄本を代行取得してくれる行政書士事務所などをお使いになると便利です。
2019年5月、わたしはフランスでの書類集めに必要だった「アポスティーユ付き戸籍謄本」を代行で取り寄せました。詳しく知りたい方はお問い合わせください。
出生証明書・各種証明書
海外では一般的に使われているけれど、日本には存在しない書類の1つに「出生証明書」があります。
日本は生まれ・結婚・離婚・養子縁組・死別・死亡など、生まれてからさいごまですべての情報が「戸籍謄本」に詰め込まれていますよね。
なので、出生日だけを証明する書類って存在しません。
日本には無いけれど、海外では広く使われている証明書。NIE申請の際も、スペインでの運転免許申請でも、出生証明書は必要書類として挙げられていました。
そのため、日本の戸籍謄本をもとに、在スペイン日本領事にて出生証明書を新たに作ってもらいます。
出生証明書以外にも、シングル証明書(結婚していないことを証明する)、既婚・離婚に関する証明書、無犯罪証明書など、在スペイン日本領事で作成してもらえます。
パレハ デ エチョを取るとどうなるの?
NIEのカード裏面に、「あなたは〇〇(パートナーの名前)に属しています。〇〇との関係が終わるとNIEの効力は切れ、滞在は許可されないものとなります」的な文言が書かれているんですね。
パートナーの名前、ID番号、サインが裏面に入っています。
言葉のとおり、パートナーとの関係が終わったところで、パレハ デ エチョの効力もなくなります。パレハとはカップルのこと。関係が終わることでステイタスが切れるという理解です。
わたしが最初に取得したのは2012年1月、5年の有効期限で2017年1月に更新。
このときすでに入籍して数年経っていたので、パレハ デ エチョではなく「配偶者」としての更新作業となりました。
詳しい手続き・申請方法
いつかまとめて記事にしようと、当時の書類はすべて保管してあるんですね。
なんですが、ここでの詳しい申請方法はあえて割愛します。
というのも、先にお伝えしたとおり「自治州によってルールが違う」からです。カディス県ではじめた申請ルールと、レオン県で再開した申請方法だけでも大きく違います。
さらに、当時の申請は2011年。いまは事情も手段もだいぶ変わっていることと思います。
昔の情報を載せることで、逆に混乱を招いてしまうことにもなりかねませんので…!
滞在許可証・NIE・IDカードの申請は、ヨーロッパ以外の外国人は共通して「オフィシナ エクストランヘリア」(Oficina Extranjeria)で情報収集が可能です。
ただ、バレンシア市内だけでも状況に応じて(?)オフィスが数カ所に分かれていますので、各公式サイトなどか直接電話で確認されてくださいね。
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