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今だから書ける。言葉、文化、国民性を超える、海外移住で経験した一番の敵

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コノリー美香の自己紹介


こんにちは、Mikaです。

2011年3月にヨーロッパへ移住してから、早くも9年目。

最初の1年半は、スペイン国内を3カ所転々とし、次の1年半はフランス地中海のニースへ。
再びスペインへ戻り、今度は3年。

またまたフランス・ニースへ戻って半年、そこから西部ブルターニュ地方へ移って1年半。

わたしの海外生活は転々としっぱなしでした。

軽い日常会話レベルの英語力でスペイン入りしたものの、スペインはスペイン語を話すんですよね。そんなこと頭にもなくて、現地入りしてびっくり。

……を超えて、だいぶショックでした。

ここからわたしの第三言語・第四言語への取り組みがはじまります。

英語だけでもいっぱいいっぱいだったわたしの頭に、スペイン語フランス語とあらたに2つの言葉が加わりました。

今でも言葉には苦労します。

文化やルール、国民性に驚かされることも、まだまだたくさんあります。

これまでに体験した苦い思い出も、数えきれないほどあります。

それでも、一番の敵はちがうところにありました

今だから、こうして落ち着いて書けること。海外移住で向きあわなきゃいけない一番の敵、それは「自分自身」です。

話せない、わからない

一番はじめの挫折はやっぱりこれ。

話せない、わからないことでした。

スペインではスペイン語フランスではフランス語が話されています。

日本から離れ、移住した最初の地はスペイン。

日本でさえ中・高と英語教育を受けているので、「りんご」「1・2・3」くらいの英語はきっと通じるだろうくらいに思っていたんですよね。

今から考えればなんて強引な考え方なんだろうと恐縮してしまいますが、当時のわたしはスペインなんて「太陽の国」くらいの知識しかなかったので、ほんと浅はかでした。

やっとの思いでかるい日常英会話ができるようになったのに、またゼロから真新しい言葉を覚えるのか……やっていけるかな……なんて思いもたくさんありました。

「話せない」って誰ともコミュニケーションできないってことだし、「わからない」って孤独です。

新天地で友達もいない。頼れるのは夫だけ。

その夫は仕事で日中いないわけですから、ひとり見知らぬ地に置いてけぼりにされたような、そんな感覚もありました。

働けない

現地生活をしているうちに、簡単な日常単語やあいさつなんかはできるようになっていったんですね。

多少なりともコミュニケーションができてきて、現地でのまいにちに一喜一憂することも出てきました。

でもでも、「働けない」って社会から取り残されたような、そんな気持ちが続きました。

わたしは基本的に働くことが好きです。

新しいアイデアを出しあったり、より良くするためにディスカッションしたり、ゼロからイチをつくりだしたり、働く人もサービスも一緒に成長していく過程が大好きです。

働くことって、わたしにとってはそれだけで社会貢献。なので、働けない=社会に貢献してないと感じてしまっていました。

働けない、言葉がわからない、話せない

わたしにとっては三十苦だったんですね。

人と比べてしまう

これも、ほんとによく陥りました。

わかっちゃいるけど、、なんですけど、

うまく話せる現地在住の日本人と比べては、勝手に落ち込んで、勝手に泣いて

同じようなタイミングで現地入りし、出会った友人たちがどんどん言葉を覚えていき、どんどん話せるようになっていき、どんどんわかるようになっていく。

そんな彼女たちをうらやましく思いながらも、

一方のわたしは、ぜんぜん先に進まない。ぜんぜん話せるようにならないし、ぜんぜんわかるようにならない

まわりと比べて、撃沈して。

人と比べるって、ほんとメンタルやられるんです。

自分の嫌な部分がむきだしになって、できない自分を受け入れきれなくて、泣いても泣いてもできるようにはならなくて

健康的でヘルシーなメンタルを保つには、どうしても自分と向きあう時間が必要でした。

自分と向きあう

話せない、わからない、働けない、他人と比べてしまう。

そんな状態が何年も続き、わたしは自分を責め続けました。

なんでもっとうまく話せないんだろう。
なんでもっと覚えられないんだろう。
なんでもっと、、、、って。

でもそのおかげで、自分とじっくり向きあうことができました。

というか、逃げられなかったんです。

なんで〇〇なんだろう・・・?と悩んでいたときは、ほんとにつらくて苦しかった。

そこから抜け出せたのは、わたし自身の考え方を変えられたから。

比べたくなっちゃうなら、まわりの人じゃなくて過去の自分と。

1年前より今日、半年前より今日、1ヶ月前より今日、1週間前より今日。そんな風に思えるようになったら、肩の力が一気に抜けて。

働けない時間も、社会貢献できない自分を責めるんじゃなくて、働けない時間があったおかげで貢献したいことがよりはっきりした

この時間がなかったら、わたしはきっと今でもセカンドキャリアに悩んでいたことだろうととも思うんです。

さいごに

言葉の問題は今でもあるし、そのたびにやっぱり落ち込みます。

でも、その落ち込みがヒントになる。

語学勉強も、友達つきあいも、じぶんがしあわせになる方法を選んでいいことに気づきました。

巷でいいとされてる勉強法も、テクニックも、ほんとはあなたに合っていないかもしれない。

イヤだな~と思いながらは続かないし頭に入らないので、じぶんが楽しく取り組める方法を見つけ、それを実践していく方がよっぽど身になるな~と痛感しました。

おまけと紹介

わたしは今、フランス語に取り組んでいます。

地中海ニースに住んでいたときに取材させていただいた「EFフランス語学校」が近くにあったらな~と、ときどき思い出します。

校長の明るい笑顔が印象的でした。

EFニース校の校長さんと

メインのフランス語授業だけでなく、パソコンをつかったフランス語授業や課外授業なんかもあって、楽しい雰囲気だったんですね。

EFニース校のフランス語クラス
EFニース校のフランス語をつかったパソコン授業
EFニース校の課外授業&アクティビティー

仕事でもよく、「つく上司によって成長度が変わる」とか言われるじゃないですか。語学も同じだとわたしは思うんですね。

何を学ぶか、よりも、誰から学ぶか。

それがたとえ、短期の留学でも。

わたしがスペイン語クラスに行っていたとき、公立の語学学校と地元のクラス、そのほかにも市内のスペイン語クラスがいくつもあり、選択肢はたくさんありました。

でも、わたしはあえて地元のクラスを選びました。それは、先生の魅力がハンパなかったからです。

いつも明るい笑顔でクラスは笑いにあふれてて、教室は大きな窓から太陽が降り注いでいて、外からは小鳥のさえずりが聞こえて。

見学したほかの学校やクラスからは感じられなかった、プラスαの魅力がたくさんありました。あの先生のおかげで、クラスに行くのが楽しみでした。

今日の記事では、海外移住で本当に必要なのは「自分と向きあう」ことだと書きました。

何度も言葉にしようとしたけど、今までどうもしっくりこなかったんですね。ようやく自分の言葉で、落ち着いて文章にできました。

海外生活で一番向きあわなきゃいけない一番の敵、「自分自身」とじっくり向きあって、あなたなりの答えを見つけてくださいね。

ABOUT ME
Mika Connolly
コノリー美香。海外認定コーチ。2020年東京オリンピック出場候補(女子陸上)選手メンタルサポートコーチ。キャリア・ライフサイクルの変化にも上向きに人生をシフトして、自分らしく生きたい女性の自己実現をサポートしています。クライアントは世界14ヶ国在住。/ ▼無料メールレター
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