furikaeri

2016年3月のはじめ、少しずつ温かくなりはじめて草花が芽を出し始める頃に、私たちは2社目となる起業をしました。

1社目は2015年9月に、日本と中東の間にある「バングラデシュ」で革の輸出を行う会社「ベンガル・プレミアム・レザー」です。

そして2社目となる会社は、2016年3月に輸出入を行う貿易会社として「スペイン」にて「ウェストウッド・インターナショナル」を設立しました。

今から2016年を振り返るなんて遅すぎるかもしれないけれど、私たちにとっては2月が決算期。大航海の始まりともなる初年度の区切りになるので、自分たちへの備忘録として今日はこの1年を改めて振り返ってみたいと思います。

体当たりで動き出した第一四半期

会社登記をしてからの始まり。最初の第一四半期(2016年3月1日~5月31日)は、まさに文字のごとく体当たりで営業活動を開始。この時扱っていたメイン商材は「革」です。

起業のさらに1ヶ月半前から、営業候補先のリストアップ、マーケットリサーチ、スペイン国内における業界の仕組み、市場の動向やキーパーソンへのコンタクトなど、調べられること・できることは可能なだけしてきました。

それでも実際に営業へ行くと、毎回新たな気付きばかりで学ばせてもらいっぱなし。毎日が勉強で、いろんなことを吸収させてもらう日々。

「はじめまして」の自己紹介から定期的に顧客訪問をし、行くたびに持ち帰ってきた発見や課題と向き合い回答を持って再び訪問。この繰り返しをしていくうちに少しずつ少しずつ、顧客との関係性もできはじめた最初の第一四半期。

なかなか受注に至らない第二四半期

スペインでは早くも夏が始まった、第二四半期(2016年6月1日~8月31日)のはじめ。

第一四半期で少しずつ積み重ねてきた顧客との関係性から、試作品を作るための「サンプルオーダー」が入り始めました。

正式受注とは比にならないほどの少量オーダーだけど、サンプルオーダーが入らない限り正式受注も入らない。とても大事な、小さいけれど大きなステップに繋がる受注がサンプルオーダーなんです。

要はテスト注文。顧客側はこのサンプルオーダーをもとに試作品を作り、革そのものの質、完成した時の質感や色合い、革の強度や手触り、製品全体に与える雰囲気などを比較するためのものです。

いくら少量のサンプルオーダーとはいえ、ここをクリアしなければ次に繋がらないわけだから、正式受注同様に細心の注意を払います。顧客先に届くまでの物流管理やアップデートも全て行うことになるので、私たちの作業量・工程は正式受注と変わりません。

このサンプルオーダーはあくまでも試験用のテスト注文。なので、革そのものを調達する実費と配送費以外、私たちの取り分(利益)は乗せていません。ということは、正式受注が無い限り会社の利益は0。ゼロということです。

業界の特質、商流・商機が明らかになった第三四半期

どの商品にも「売れ筋シーズン」というのがあると思いますが、革の流通(商品としての販売ではなく製造過程として)にもシーズンは存在します。この事実に直面したのが第二四半期(2016年9月1日~11月31日)の半ばでした。

素材もいい、質もいい、価格もいい。
と顧客に言われ続けるものの、いっこうに正式受注に結びつかない。

質も価格も良いって言ってくれるなら受注に至ってもいいのに、何が原因なんだろう?

顧客からの反応は悪くない、条件も悪くないはずなのに受注に至らない真の理由、それが上に挙げた「業界の特質」と「商機」でした。どの国にもその業界特有のシステムや特質があったりするのは世界共通だとは思いますが、ここスペインも然り。

「じゃあ、次の商機(製造工程のシーズン)を掴めば、生産ラインに組み込んでもらえる?」

と、かすかな期待を抱きながら営業に励むも、2016年は例年にないほど「自然現象が原因で需要が激減」していることを知り、次の商機(半年後)まで待たざるを得ないことを知り撃沈した時期でもありました。

大きな一歩を踏み出した第三四半期の後半

撃沈した事実と、顧客から言われてきたことを切り返す営業トーク・・・ではなく「切り返すための事実を用意」するために、私たちは貿易会社のメリットを最大限に活かした軌道修正をすることに。

今までは半加工されたバングラデシュの革をメイン商材として扱ってきましたが、顧客の様々な要望(革の種類・加工方法・金額・物流にかかる時間)の全てにに応えられるよう、バングラデシュに限らずヨーロッパ各国から可能な限りの革を取り寄せ始めました。

これにより取り扱う商材が幅広くなり、顧客から相談された要望に可能な限り応えられるためのラインナップを用意することで、世界とスペイン、スペインと世界を繋ぐ架け橋の一歩を踏み出すことができました。

とはいえ、まだまだサンプルオーダー止まりで正式受注には至っていません。はい、利益ゼロのままです。

新商材の出現で、新事業展開の第四四半期

2016年も残り1ヶ月な師走の12月。

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ヨーロッパでは12月24日から年明け7日までは一般にクリスマス休暇として、各種ビジネスはスローダウン。第四四半期(2016年12月1日~2017年2月28日)は、市況のスローダウンムードから始まることになります。

わが家は毎年クリスマス直前から年明けまで、義実家のあるフランスへ帰省しています。まさにその直前に降ってきたのが「新事業」の話し。

スペインのとある企業さんから、「日本市場への初参入・初上陸を目指しているので力を貸してほしい」と相談されました。

フランスへは愛犬を連れて車での移動。話しをもらったメーカー企業さんとの初顔合わせ兼・打ち合わせをフランスへの移動日に詰め込み、2017年1月に日本で開催される業界イベントへの協力要請も頂きました。

クリスマス直前のうれしい報告。正式受注はまだないものの、地道に、自分たちにやれることはやれるだけしてきたご褒美として「サンタさんからのクリスマスプレゼントなのかな」とも思ったり。

年明けと同時に新事業展開へ向けて全力疾走

クリスマス直前に降って沸いた新事業の話しを具現化するために、様々なことを準備しました。

「市場の特性」「需要と供給の現状」「競合他社(競合製品)との差別化」「当メーカーの強み」などのマーケットリサーチや分析だけでなく、「各種法律やルール」「輸入時の輸入者(日本企業)における必須要件」など、日本特有の規律や規則も調べられるだけ調べました。

ただ、専門的な内容になればなるほど(ここが一番知りたい)、ネットでのリサーチでは入手できない。調べても調べても、検索しても検索しても、欲しい情報に辿り着かない。

落ち着いて考えて気付いたんですが「それを専門として業をしている企業や機関がある」わけだから、それらの正確な情報などは一般的に公開されていないってことなんですよね、きっと。企業秘密的な?

必要だから知り得たい情報が入手できないもどかしさを感じながら、妙に納得してしまった訳でもあります。

ここに関して、私が知り得た全ての情報(法律やルールに沿った正確なもの)は、今後このブログ内で取り上げていきたいと思います。同じように困っている人がやっとのことで辿り着いた先に全ての情報が網羅されていたらうれしいですよね。

今私が感じてるもどかしさを一発で解決できるような、困ってる人の役に立てるような記事を追加していきますので、長い目で応援してもらえるとうれしいです。

業界イベントに出展した第四四半期の半ば

2016年の年末に話しをもらった時点で決まっていたのは、日本(東京)で開催される業界イベントへの出展。年明けから全力疾走していたのも、このイベントに向けての準備でした。

日本へ行ったのはメーカー担当者と、私たちの会社から2名の計3名。イベント開催前日はホテルのロビーで入念な打ち合わせを夜中12時まで。長時間移動と時差ぼけに加えての打ち合わせで、頭がもうろうとするまでみっちり確認・共有しました。

イベント初日、有難いことに開始から終了までひっきりなしに来場されるお客様。翌日も最終日もたくさんのお客様にご来場頂き、事前リサーチでは計り知れない市場のニーズや課題点、それに対処するべく私たち(メーカー側)の優先順位、業界特有のルールや流れ、他にも色んなことを知ることができてとてもいい勉強になりました。

無事にイベントを終えて色んな課題とやるべきことが明確になった今、その課題に向けて一歩ずつ確実に歩むための準備が整ったところです。

起業2年目に向けて

良くも悪くも、初年度は色々と「変化」のあった年でした。

サラリーマンから起業家へ。給料から会社の利益へ。

自分たちのしている仕事に対する「報酬」はまだ貰えていないけれど、もう少しのところまで来ているという事実を前向きに捉えながら、「自分たちに出来ることは出来る限りのことをする」というのを前提に進めるだけ進んでいきたいと思います。

たまにはネガティブになることだってたくさんあるし、うまく行かないんじゃ・・・という恐怖を覚えることも少なくありません。でも、だからと言って後ろ向きな気持ちで仕事をしていたらクライアントへも通じてしまうし、叶うものも叶わなくなる。

ネガティブになった時は「大丈夫、私たちにできることを全力でやり、顧客も私たちも共にWin-Winになるんだ」と信じて進むことが大事かな、と思ってます。

仕事のパフォーマンスは当たり前だけど、そこに注ぎこむ思いや考え方、事業に対する思いなどの違いが大きくなってやがてそれが他社との「差別化」にも繋がることを信じて。

「ビジネスでは裏表がないとやっていけない」が実際のところなのかもしれませんが、私たちはあえて「透明性」を一番大事にしています。

ビジネスに対しての考え方は千差万別。賛否両論はあると思いますが、常に透明性をもって誠意(Loyalty)と真実(True)をクライアントへ届けていくことがその後の大きな信頼に繋がると思ってます。

「製品や価格がいくら良くても、信用できない人とはビジネスしたくない」

これはどの世界でも通じるものだと感じています。

だからこそ、嘘偽りなどはせず透明性をもって顧客と接する。それがやがて信用となって会社の大きな財産となっていく。

そう信じて、2年目以降も「シンプルかつ透明性をもって出来る限りのことをできるだけする」をモットーに、突き進んでいきたいと思います。

とはいえボランティアではなく株式会社なので、早く利益を上げていきたいというのは本音です。初めてのお給料をもらうときの感動を想像しながら足を地につけ一歩ずつ、急がば回れを意識しながら私たちの進むレールを作っていきたいです。

 

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この記事を書いている人

mika
mika
本拠地スペイン、時々フランス。
現在は南仏・コートダジュール地方に滞在。

現地生活・仕事・旅行などのリアルな現地情報と、そこから得た自分らしく生きるヒントを発信しています。

また、海外在住ブロガー向けのオンラインサロンも運営。
各国に散らばる海外在住ブロガーさんが、世界を横断してコミュニケーションが取れる場をめざしています。

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