
こんにちは、mika( @europe_life15)です。
引っ越しで中断してしまいましたが、わたしはイギリス人先生から1対1の「英語マーケティングレッスン」を受けていました。
先生とのレッスンはもちろん英語です。
こういうと「さぞわたしの英語力が高いのか?」と思われるかもしれませんが、期待を裏切って申し訳ないくらいわたしの英語力は中の上です。
そんな英語中級レベルのわたしが、なぜ英語でマーケティングレッスンを受けられているのか?
- TOEICの点数が高いわけでもない
- 英語中級(Intermediate)レベル
のわたしが、「どうやって先生の話しを聞き取り、理解できているのか?」
この記事では、その秘訣をお教えします。
ここでは「単語数」とか「文法」とか、そういうことは言いません。中学レベルの英語力があれば十分です。
それがなにか、「単語や文法以外」のことに触れていきます。
(独学でもネイティブの英語が聞き取れるようになった1つの学習法は、こちらの記事で紹介しています)
1. 経験

知っている単語の数や文法の基礎はもちろんあった方がいいですが、私はそれよりもどれだけ多くの「経験」をするかが大きく変わってくると思っています。
日本人に多いとよく言われる「テスト高得点だけど話せない人」はいませんか?
単語もたくさん知っていて、TOEICスコアも高得点。条件だけ聞くと高い英語力を持っていそうなのに、話すことが苦手で口ごもってしまう・・・。
せっかくたくさんの単語を知っていても、文法をばっちり覚えていても、口ごもったままでは話しに参加していないのと同じです。
一般的によく言われていることに「下手でもいいから話してみる」とありますが、この方法は確かに効果的です。
でも、そうなれる前に「自分をそういう状況にさせる必要」がありますよね。
それが「場数」です。
というと、すぐに思い浮かぶのが「海外旅行」かもしれませんが、そこまでお金を遣わずとも日常生活の選択肢にちょっと加えることだってできるんです。
外国人と積極的に交流する
日本にいたら外国人との接点なんてないよ・・・。
そう思われたとしたら、ネットでいろいろ探してみてください。「国際交流」「国際イベント」と検索すればたくさんの情報が得られます。
また、友達と飲みに行くお店もせっかくなら外国人の多いパブを選んでみる(わたしも実際にやってました)とかもありますよね。
友達の中で外国人との付き合いがある人がいたら紹介してもらうでもいいと思います。地理的な問題などでそれも難しければ、オンライン英会話を始めてみるでもいいです。
とにかく自分の口から英語を発する「場数」を増やしていってください。
「相手とコミュニケーションできた!」という小さな成功体験の積み重ねが「経験」となって、自分の自信と力に繋がります。
これを繰り返しているうちに
- もっと話したい!
- いろんな人とコミュニケーションしたい!
と思うようになり、つまらなかった単語練習や文法も自ら進んで取り組めるようになります。
というより、もっとコミュニケーションを取れるようになるためには、語彙力ももう一歩踏み込んだ文法も必要だな・・・と、自分でわかってくるんですよね。
2. 自分の意見をもつ

場数を踏むにつれて相手とのコミュニケーションがうまく行くようになってくると、次に必要なのは「自分の意見をもつこと」です。
英語にも丁寧語などはありますが、それでも表現や質問などは日本語と比べると結構ストレート。
日本では「湾曲表現」や」空気を読む」に代表されるように、直球ストレートな表現は敬遠される傾向にありますよね。
「自分が自分が・・・」という空気感を出しかねない「自分はこう思う」的な発言は敬遠される傾向にある日本ですが、英語は反対です。
日常的に「あなたはどう思う?」「あなたはどうしたい?」という質問がビジネスだけでなく私生活でも飛び交います。
思いもよらない質問をいきなりされても動じることなく切り返せるのは、日頃から自分の意見を持っている証拠。そういう人は強いです。
自分の意見を自分の言葉で伝える
単語力が足りなくて言いたいことがうまく表現できなくとも、知ってる単語をありったけ繋げれば相手は理解してくれようとします。
そこにあなたの「伝えたいという強い意志」を感じるからです。
逆に、高度な単語を知っていても自分の意見を持っていない人は、相手に「この人は中身が空っぽだな・・・」という印象を与えかねません。それが自分の意図と反していても。
自分の意見をもつためには、日頃の「意識」が大事です。
- 目に入ったニュースについて自分なりの見解をもってみる。
- 日本国内のニュースだけでなく世界情勢に目を向けてみる。
- 自分が当事者になったつもりで考え、自分なりの考えを出してみる。
こんな風に視点を変えてみるだけで、何気ない日常がネタの宝庫に変わります。
簡単なのは自分が興味のある分野ですね。
興味があるからそれに対する理解度も高いですし、まわりの人とは違う視点でものごとを捉えやすい。
食べ物でもお酒でも、対象はなんでもいいんです。まずは興味のあることから「自分の意見をもつ練習」を始めてみるのもアリですね。
実践する

ここまできたらあとは「実践する」だけです。
- 積極的に場数を増やしたことで外国人とのコミュニケーションも慣れてきた。
- 自分の意見を持つことで少しずつ自分の意見が言えるようになってきた
- 最近「会話力」が上がってきたと感じる
でもあれ?
何だか思ったように伝わってない・・・。
- 単語はあってるはずなのになんでだろう?
- 相手の話すことも結構な部分を聞き逃してる。
- あれ?英語力が上がってる感触だったのに気のせい・・・?
という経験はありませんか?
はい、わたしのことです。どれも前のわたしです・・・。
「単語はあってる。でも伝わらない」
「文法の間違いでもなさそう」
じゃあなんで??と思いますよね。
わたしもかなり落ち込みました。外国人とのコミュニケーションが以前よりできるようになって、1ミリでも自分の英語力が上がったと実感していたので・・・。
そこで、ひとつのことに気がつきました。「発音」です。
伝わらない原因は発音だった
わたしはよく、「単語はあってるのに伝わらない」ということがありました。
伝わっていない単語を違う発音にしながら何度もトライしていると、「あ~!〇〇ね!」と理解してもらえることがたくさんありました。(今でもよくありますが・・・)
わたしからすれば「ほとんど同じ音だよね?!」と思ったりしますが、ネイティブたちにはそうは聞こえていなかったんですよね。
そこで、次は発音に焦点を当てて強化することにしました。実践の中で気づいた、次なる「課題点」です。
3. 発音

これは本当によく言われていることですが、「英語は日本語には存在しない音を使う」ので、日本語で育ったわたしたちには難しい発音がたくさんあります。
そして、発音できない単語は聞き取ることができません。
これも実践の中で気づきました。
聞き取れなかった単語を相手に聞き返してみると、実はおなじみのよく使っている単語だったりすることが何度もありました。
発音できない単語は聞き取れない
たとえば、日本人でも日常的に使われている単語の「Love」。日本語読みだと「ラブ」ですよね。「愛してる・大好き」という意味で使われる動詞です。
もちろん私も知っていました。「Love」なんてよく使う単語ですから。
なのに、あるときふと「You love **** ?」と聞かれたとき、この「Love」がうまく聞き取れませんでした。
「何て言ったの?」と聞き返すと、その人は「Love」の単語だけを繰り返し発音してくれるものの、それでもすぐには聞き取れませんでした。
発音できない音は、知っている単語とリンクしない
この「Love」、聞き取れないというか聞き取れているんだけど私の知ってる「Love」の音と違っていたので、単語の音がうまくリンクしていなかったのです。
頭の中で2つの「Love」があるのに、「聞いた音」と「知っている音」が別の単語だと思っていて、同じ単語だと結びつかなかったんですよね。
「Love」を正確に発音しようとすると「ロに近いラ」の音で、むりやり日本語読みにすると「ロァぅヴぅ」という感じになります。
最後の「ヴぅ」は上の前歯を下唇にくっつけ、最後の「ぅ」は空気が流れ出る感じ。
日本語の「ラ」ではなく「ロァぅ」。口をすぼめる「ぶ」ではなく上の前歯を下唇にくっつけながら出す「ヴぅ」。聞こえ方によっては「ヴぅ」が「フぅ」に近く感じます。
この経験から、単語を知っていても「正しい発音」を知らなければ「聞き取ることはできない」ということに気付きました。
そこで原点に戻り、アルファベット個々の発音からやり直ししました。
今の時代なら幼稚園の子どもたちが習うような「エィ・ビィー・スゥィー・・・」の基本の基本からです。
発音矯正で原音を知る
その後、英語発音に関する書籍や勉強法などをいろいろ探しました。
そこで見つけたのが「ネイティブ スピード リスニング」です。
ネイティブ スピード リスニングのホームページを見ると、ありがちな聞き流し教材かぁ・・・と思われるかもしれません。
たしかに、「耳で聞きながらトレーニングする」という意味では聞き流しなのですが、ここで聞くのは主にアルファベットの「原音」と「音域」です。
この原音と音域をマスターすることで、いままで聞き取れなかった微妙な差の発音が聞き取れるようになりました。
- 日本人が英語の音を聞き取りにくい科学的根拠
- 正しい発音をするには、まず正しい音を聞き分ける
- アルファベット個々がもつ、正しい原音の発し方
- 日本人が苦手とする「R・L・THなど」を発音するときのコツ
- 単語ひとつひとつを聞き取ろうとせず、文脈全体で聞き取る
- 聞き取りにフォーカスした練習ができる(ストーリー別で10コほど)
※わたしが購入したのは何年も前なので、現在は内容の一部に変更があるかもしれません。
これを可能な限り聞き取れるまで、何度も何度も、あたまの中で勝手に流れるくらい繰り返して聞き込みました。
正しい音を聞き、正しい音をまねして発音する
この発音矯正のトレーニングは、わたしが抱えていた悩みにとても役立ちました。
トレーニングを繰り返していくうちに、正しい音が聞きわけられるようになってきたのです。
音を聞きわけられるようになっただけじゃなく、苦手だった発音も「正しい音を真似て発音する」ことで、だいぶマシになりました。
それでもまだまだ「ジャパニーズアクセント」は完全には抜けていません。それは今でも課題の1つですが、発音練習は実践すればするほど改善していくと思っていますので、前進あるのみです。
「ネイティブの音を耳で聞き取り、正しい音を真似て口で発音する」
たとえ間違っても、伝わる発音になるまで何度も何度も試すのが上達のコツです。
英語ネイティブと言っても、「アメリカ」「イギリス」「オーストラリア」では発音が全然違いますし、同国でも出身地によってアクセントは変わってきます。
たくさんの人と話せば話すほど、「国・地域・人」それぞれのアクセントに慣れる練習にもなりますので、恥ずかしい気持ちを捨てて実践してみてくださいね。
そんなこんなで「多少なりとも英語力がついたんじゃないか?」という気でいましたが、またも次なる課題が見えてきました。
それが「表現の仕方」や「言い回し」です。
4. 表現の幅を広げる

たくさんの人と話していくと、自分の会話力レベルに気がつきます。
- 話せるようにはなってきたけど、いつも同じ動詞・単語を使ってる
- ストレートな言い方じゃなく、ニュアンスをうまく伝えたい・・・
- 日本で言うところの、ことわざ的な言い回しはないのかな・・・?
自分が感じたことを日本語で表現するように、さらりと話したくなりますよね。
そこで次は、「単調なフレーズやいつもと同じ言い回し」じゃなく「もっと表現の幅を広げたい!」そう思うようになりました。
そう、次の課題は「表現力」です。
日常の自然な言い回しで、表現力を上げる
次なる課題として目の前に出てきた「表現力」。
ここでもやっぱりたくさんの本や教材を参考にしましたが、わたしが一番楽しめて気に入ったのは「Hapa英会話」の淳さんです。
Hapa英会話の淳さんは、「ロサンゼルスNo.1の英語学校校長」でありながら「日本No.1のポッドキャスト番組」をも運営されている、英語・日本語のバイリンガル。日本人のお母さまとアメリカ人のお父さまを持ち、ロサンゼルス生まれ・ロサンゼルス育ちです。
小さな頃から英語・日本語の環境で育った淳さんは、その後日本の大学へ留学。さらに卒業後は日本企業へ就職し、日本での社会人経験をお持ちです。
特に参考になったのは、幼いころから英語・日本語に親しまれた淳さんが「日本人が疑問に思うこと」「やりがちなミス」「間違った解釈」などを日本語で分かりやすく解説してくれるところです。
ネイティブが使う自然なニュアンスを覚える
中学レベルの簡単な単語だけど、聞かれたら一瞬「ん?」と考えてしまう表現や言いまわしを聞いたことありませんか?
そして、「間違ってないけどネイティブはほとんど使わない言いまわし」に困惑したことありませんか?
わたしもよく勘違いしていました。日本人はやりがちなことです。
たとえば、
- 英語で「あり得ない」を表現する
- 「いいな、うらやましい」は「I envy you」で正しいの?
- 「Hope」と「Wish」の使い分けルール
など、「これってどっちが正しいの?」「本当に使われている表現はどっち?」といった「独学にありがちな自分で判断できないケース」にも役立ちました。
YouTubeで自然なニュアンスを学ぶ
さらにもうひとつ。
ネイティブが使う自然な言い回しやニュアンスを、淳さんがわかりやすく説明してくれる「Hapa英会話のYouTubeチャンネル」でも学べます。
自分の考えを物腰柔らかく言う英語
このほかにも、いろんな切り口のエピソードが動画で紹介されています。
淳さんのHapa英会話には、私が探していた「表現力」「使える言い回し」がたくさんありました。どれも難しい単語は使わず、中学レベルの単語ばかりです。
伝える練習で「会話力」を伸ばす
英語力を上げるには、やはり「会話力」が必要です。
ここでいう会話力とは、「英語での受け答えがスムーズにいくかどうか」を指します。
日本人・外国人にかかわらず、人とコミュニケーションをするということは「相手と会話する」ということですよね。聞かれたら答える。あたりまえのことです。
でも、慣れない英語だからこそ、そのあたりまえがうまくできなかったりするんです。
こんなことありませんか?
- いきなり話しかけられて英語が聞き取れなかった・・・
- 読み書きはできるのに話せない・・・
- 人によって違うアクセントで、リスニングは苦手・・・
これってどれも、「受け答える力=会話力」が足りていないのが原因じゃないかと思っています。
「会話力」=「受ける力」+「答える力」
ということです。
「聞く英語」と「話す英語」は違う
「受ける力」と「答える力」を同時にあげていくことで、総合的な「会話力」が上がっていくわけです。
では、その「受ける力」と「答える力」を上げるにはどうすればいいのでしょうか?
答えは意外と簡単です。
それは、「聞く英語」と「話す英語」を分けて学習することです。
「何を質問されているか」がわかれば答えは出る
「聞く英語」と「話す英語」を分けて学習するとはどういうことでしょう?
会話を「受けて」「答える」ためには、下の2つが大切になります。
- 聞く英語: 何を質問されているかがわかる
- 話す英語: 英語ですに答えられるか
たとえば、レストランでのワンシーンを思い浮かべてみてください。
「Can I get you started with anything to drink?」
ウェイターの人から「お飲み物はいかがですか?」と聞かれたとします。
でもこの英語は「聞く英語」で、「何を質問されているのか」がわかればよくて、文章の一語一句すべての単語が拾えていなくてもいいんです。
それに対し、
「Can I get another minute?」
まだ注文を決めていないわたしたちは「話す英語」で「もう少しお時間ください」と、「すぐに英語で答えられるか」が大事なんです。
「聞く英語」と「話す英語」で、「伝える力」を伸ばす
何度も繰り返しになりますが、
- 会話力とは、「受ける力」+「答える力」。
- 受ける力とは、「聞く英語」で「何を質問されているか」がわかる力。
- 答える力とは、「話す英語」で「英語ですぐに答えられる」力。
ということですので、
伝える力を伸ばすには「会話力の底上げ」が必要なんですよね。
この「聞く英語」と「話す英語」という考え方も、淳さんの「Hapa英会話」を参考にさせてもらいました。
ネイティブだって聞き取れないことはある
これは余談ですが、ロサンゼルス生まれ・育ちの淳さんにも英語が聞き取れないことはあるそうです。ネイティブの日常生活でも珍しいことではないそうです。
下の動画の中で淳さんは、「相手の言葉が100%聞き取れなかった」そうです。
それでも、「聞く英語」で会話の流れを理解し、「話す英語」で答えることによって、会話が成り立っているわけですね。
ネイティブだって聞き取れないことがあるくらいですから、他言語のわたしたちが聞き取れなくても落ち込むことはないんです。落ち込むだけ時間のムダですよ!
「単語・文法以外」で英語力を伸ばす方法

今は選びきれないほどたくさんの英語教材がありますよね。ネット上でもたくさん公開されています。
そんな中、あえて「単語」「文法」以外で英語力を伸ばす方法をお伝えしました。
どれもわたし自身が実践し、効果のあった「英語力を伸ばす秘訣」です。
その秘訣を簡単にまとめると、この4つです。
- 経験数
- 自分の意見をもつ
- 発音
- 表現の幅を広げる
上から順に1つずつ実践していってもらえれば、「英語力がついてきた!」と実感してもらえることと思います。
前半の「1. 経験数」「2. 自分の意見をもつ」がすでにできているのであれば、後半の「3. 発音」「4. 表現の幅を広げる」から実践してみてください。
さいごに
長くなりましたが、ここまでおつき合いくださりありがとうございます。
テストの苦手なわたしは、「単語力」も「文法」も人より劣っていました。それがコンプレックスでもあり、今でも苦手です。
それでも「英語が話せるようになりたい!」という一心で、自分なりに工夫してきたことが、今回の記事でご紹介した4つの方法です。
単語も文法も、勉強が得意な人には物足りない内容かもしれませんが、わたしのように「勉強は得意じゃないけど英語は好き」という人には効果のある方法だと思います。
しかし、実践しなければ効果を感じてもらうことはできません。
試しにやってみて少しでも効果を感じていただけたなら、それはあなたの英語力が一歩でも上がったという証拠です。その実感が小さなことでも。
わたしも負けてはいられません。お互いにがんばりましょうね!